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2011年07月 アーカイブ

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胎児外科って?

人間を含めて高等動物は、皮膚の修復のために疲痕組織という特別な組織を作り出しました。


そしてそれがいつまでも傷痕として残るわけです。


しかし下等動物では、再生といって元通りの組織で置き換えられ、傷痕を残しません。


・・・それだけでなく、トカゲなどは尾をちょん切られても元通りに再生します。


「個体発生は系統発生を繰り返す」といいます。


それなら高等動物といえども、発生の過程では、形態のみならず治癒のメカニズムについても、ある程度の類似性があっていいのではないかと考えられますよね。


つまり人間でも胎生期のある時期までは、痕痕組織という高度に分化した組織による修復ではなくて・・・


トカゲと同じ再生というプリミティブなプロセスが起こっているのではないかと期待されます。


人間を使ってその実験をするわけにはいかないので、動物でこれを試みたのが胎児外科という新しい分野です。


ちなみに永久脱毛 されたはずの毛が再生するということはほとんどないので安心してください。


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ヒトの再生能力

妊娠ラットを使い、胎児を取り出して口唇部分に傷をつけた後に、もう一度子宮内に戻して正期分娩をさせてみます。


そうすると、胎生16日目までに傷つけたラットでは再生で傷が修復され、誕生後、口唇部にまったく傷痕を認めなかったのです。


・・・しかし胎生18日目以降のラットでは癒痕組織が残ることがわかりました。


ラットでは胎生16日目から17、18日目頃で、再生から搬痕治癒へと移行するようです。


ところで500人に1人の頻度で生まれるとされている唇裂(3つ口)は、超音波診断などの発達により妊娠3ヵ月くらいで診断できるようになりました。


安全性や技術的な問題は別として、その時期に胎児を取り出して裂部を縫い合わせておけば、傷痕がまったく残らずにすむということになります。


現時点ではリスクが非常に高いため、形成外科領域ではまだ行われていません。


しかし生死に関わるような重篤な疾患・・・


たとえば腎疾患や脳外科関係の疾患では、最近の内視鏡の発達もあって、胎児に対して手術も行われるようになってきました。


これは永久脱毛 などを行っている美容外科の話ではありません。

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